組織の中で蔓延する最も卑劣な言葉の一つ「それを言っても何の解決にもならない」。この言葉を投げかける人々は、一見すると経験豊富な賢者のように振る舞いますが、実態は単なる問題からの逃避者に過ぎません。
逃避者の本質
「それを言っても何の解決にもならない」
作者の経験上、この言葉を投げかける人々には明確な特徴がありました:
- 具体的な解決策を一切持ち合わせていない無能さ
- 問題から目を逸らすことにだけ長けた逃避の姿勢
- 組織の成長を阻害する保守的で怠惰な態度
「解決する具体的な方法は?」と問われれば黙り込むか「それは問題ではない」と言い逃れる。
これは問題解決能力の欠如を隠蔽するための、実に狡猾な防衛反応です。
現場での実態
作者の経験はこの言葉の欺瞞性を如実に示しています。実際の現場で、この言葉によって多くの建設的な提案が握り潰されてきました。しかし同時に、エビデンスを揃えて粘り強く主張を続けることで改善に成功した例もあります。
例えば同じ不備の指摘に対し、複数の管理職から「解決にならない」と言われながらも、上記の行動をとった事で、結果的に事態は動き、改善を実現できた事がありました(経営層の一人と直にこの事実について話す機会を持てたことが大きかったです)。
この事実は、上記の複数の管理職が作者に放った言葉「何の解決にもならない」が、単なる思考停止の方便に過ぎないことを証明している、と作者は考えます。
本当に「何の解決にもならない」のであれば、事態は決して動かなかった筈だからです。
組織への影響
この言葉は、組織の中で静かに、しかし確実に癌のように広がります。問題の指摘者は意欲を失い、改善の機会は消失し、組織は確実に硬直していきます。
問題の当事者と「解決しない」と主張する人々は、本質とは無関係な対策を繰り返し、無駄なコストだけを積み上げていきます。これは明らかな組織的サボタージュです。
「経験に基づく判断」を装ってはいても、実は「解決できる」という主張も「できない」という主張も、等しく根拠に乏しいものです。真実は、実行して確かめるまで誰にも分かりません。
解決への道筋
変革を恐れる人々は、この言葉を楯に全ての改善の試みを潰そうとします。しかし、その抵抗自体が彼らの無能と怠惰を証明しています。「何の解決にもならない」という言葉は、「私には解決する意思も能力もない」という告白に他なりません。
重要なのは、「解決にならない」という言葉に惑わされることなく、以下の姿勢を保つことです:
- 問題の存在を示す具体的なデータを収集する
- 想定される影響を定量的に示す
- 実行可能な改善案を複数用意する
真の問題解決者は、否定的な声に惑わされることなく、具体的な行動を起こします。なぜなら、それこそが組織を前進させる唯一の方法だからです。
行動による真実の追求
「何の解決にもならない」という言葉を信用してはいけません。それは単なる逃避者たちの言い訳であり、組織の成長を妨げる有害な思考停止です。
真の解決は行動からしか生まれません。「解決になる」「ならない」という予測は、実際には何の根拠もない空論に過ぎないのです。問題から目を逸らす事だけに長けた人々の言葉に、耳を傾ける価値はありません。
組織の発展は、この消極的な態度との戦いの中から生まれます。「何の解決にもならない」という欺瞞に屈することなく、実践的な行動を起こす勇気こそが、真の改善を生み出すのです。
この問題に向き合わない組織は、確実に衰退への道を歩みます。「何の解決にもならない」— この言葉は、その組織の墓碑銘となるでしょう。
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